海外留学。それは、本当に大きな投資です。
もし留学に行く生徒が中高生であれば、彼らは親元を離れることにもなります。
うちの子が留学って本当に大丈夫?
英語を身につけるために海外留学に行ってほしいとは思うけど、その価値が本当にあるのだろうか?
子供にとっても親にとっても大きな変化となる海外留学。だからこそ、本当にベストな選択なのか、悩みますよね。
今日は、私が英語4技能コーチングで指導させていただいた安田恭嘉(みつひろ)くんのお父さまとお母さまお二人にお話をお伺いします。
みつひろ君は現在、アメリカのオレゴン州にあるサンティアムクリスチャンスクールに通いながら充実した留学生活を送っています。
実はみつひろ君だけでなく、お兄さんお二人も海外留学をしていたそうです。
3兄弟全員が海外留学って、すごい…!
ではなぜ、「海外留学」なのか?そうした教育方針の裏側には、子供に対するどういった思いが隠されているのか?
みつひろ君のお父さまとお母さまはとても気さくな方で、包み隠さず、色々とお話をしてくださいました。
一方、アメリカに留学することになったみつひろ君は、当初はそこまでやる気が高いわけではありませんでした。
「最低でも英検準2級は必要だ」ということでご相談を受け、英語4技能コーチングで彼の英語力を上げることになりましたが、当初は「毎日、脳死でTikTok見てる」と豪語するほど、やる気はかなり低めでした。
しかしそんな彼が、「海外留学」というきっかけから徐々に変わり始め、英語力だけでなく人間的にも大きな成長を見せます。
今日のインタビューでは彼の成長の軌跡についても、親御さんの視点から振り返ってみたいと思います。
海外留学に興味がある方は必読のインタビューです!ぜひ、最後までお読みください!
岡山 太|英語4技能コーチ
- 20歳から独学で英検1級・TOEIC 900点・TOEFL iBT 100点を達成し英語が話せるように
- 子どもから大人、初心者から英検1級レベルまで多くの英語学習者を直接指導
- 株式会社明光ネットワークジャパンにて、生徒数千人を輩出した英語スクールの事業責任者などを歴任
- 現在は、「全ての人の『英語が話せるようになりたい』を叶える」をミッションに、英語4技能コーチとして活動中。英語スクールのコンサルティングも行う
「まぁ、してもいいよ」とアメリカ留学を軽く決心。でも英語力はほぼゼロからのスタート
岡山:
今日はよろしくお願いします。
お父さま&お母さま:
よろしくお願いします。
岡山:
まずは、みつひろ君が高校2年生でアメリカへ留学をすることになったきっかけを教えていただけますか?
お父さま:
「親元を離れて自立する機会を与えたかった」。これに尽きると思います。
私も実は、中学から親元を離れて暮らしていました。
小学校は私立でしたが、少し好き放題しすぎて退学勧告になってしまったんですね。
岡山:
小学校退学って、あるんですね…!初めて聞きました…。
お父さま:
そうなんです(笑)
でもとりあえず小学校は卒業すると決めて、その後、中学校は自分で行きたい学校を決めました。
親に話したら了承してくれた。それを機に、中学時代から親元を離れて暮らしていました。
そうした経験があって、親元を離れて自立して生きることの大切さを感じていたんです。
だからみつひろにもそうした経験を届けたいと思いました。それで彼に話してみたんです。「海外に留学してみないか?」って。
そしたら、「まぁ、してもいいよ」と(笑)
岡山:
軽いですね(笑)
お母さま:
みつひろには兄が2人いますが、2人とも海外に留学しています。
「お兄ちゃんが行けたんだから自分も大丈夫だろ」ぐらいの軽い気持ちだったんだと思います(笑)
岡山:
留学を決めた時のみつひろ君の英語力を教えてください。
お母さま:
英語は全くできません。
本人は英検3級レベルって言ってましたが、私はほとんどゼロに近かったんじゃないかと思っています。
定期試験もいつも赤点ギリギリ。下から数えた方が早いぐらいでした。
「もうちょっと目標高く勉強したら?」って言っても、「赤点取らなきゃいいんだよ」って感じで…
岡山:
みつひろ君らしいですね(笑)
生活面はどんなご様子でしたか?
お母さま:
まず、遅刻が多くて。
「今日遅刻するから学校に連絡入れといて」と朝、みつひろからLINEが来ることがよくありました。
机の上も汚くて勉強どころじゃない感じでした。
学習習慣も全くない。留学に向けて英検準2級を受験するけど「本当に大丈夫なの?」という状態からのスタートでした。
岡山:
私が英語4技能コーチングを始める際、試しに英検準2級の過去問を解いてもらったんです。
そしたら正答率は4割以下。ライティングも2行しか書けず、文法やスペルミスも多い状態でした。
学習開始時のみつひろ君の英検準2級正答率
- リーディング|37問中14問正解(正答率38%)
- リスニング|30問中11問正解(正答率37%)
- ライティング|2行しか書けず、文法・スペルミスも目立つ。
最初は「ただレッスンを受ければいい」という状態。どのように本人のやる気を引き出すかを試行錯誤
岡山:
そこから、みつひろ君への英語4技能コーチングが始まりました。
みつひろ君はどんなご様子でしたか?
お父さま:
最初は、「レッスン受けてるんだからいいでしょ」という態度で、自ら勉強する様子もありませんでしたね。
お母さま:
勉強しないみつひろにイライラして、言い争いになることもありました。
岡山:
みつひろ君は、センスはすごく高いんですよね。
まず吹奏楽をやっているのもあってか耳がいい。ライティングでも教えた文法知識をすぐに実践で運用できる。地頭はすごいいいんだなと思いました。
しかし、モチベーションが…
お母さま:
先生からはレッスン後に毎回かなり詳しく報告を頂いていたのでみつひろの様子がよくわかりました。
時に、みつひろの意欲的な発言や積極的な提案など、親には見せないであろう姿が書かれていたので、どんな姿勢で望んでいたのかが伝わってきました。
テンションがダダ下がりの日や体調が良くない日、眠そうだった日はレッスン内容をみつひろに合わせて変えて頂きとてもありがたかったです。
岡山:
みつひろ君は、こちらが厳しく強制しても頑張るようなタイプではないので、大前提として、とにかく信頼関係を構築するために対話多めのレッスンを心がけました。
また本人が「これだったらやってもいいかな」って腹落ちしないと絶対取り組んでくれないこともわかっていたので、みつひろ君が机に向かわずとも「ながら勉強」でできる学習法をアレンジしました。
みつひろ君に「学校に行く電車の中では暇してるでしょ?」と相談し、その時間に単語を覚えてもらったり。
みつひろ君は学習のハードルが高くなって「できない」と感じることが続くとめんどくさくなってしまうので、単語暗記でも無理に覚えようとせず、ひたすらアプリに触れるだけで勝手に単語を覚えていけるような学習を考えました。
シャドーイングや音読といった英語を発声する学習もどうも気が進まないようだったので、家で英語音声をただ聞き流ししているだけでリスニング力が伸びるようにレッスンを修正しました。
「家でぼーっと横になっている時間にこの英語音声を再生しておいて!聞き取ろうとかしなくていいから」といった感じで。
お母さま:
実はみつひろ、小学校低学年の時、授業中フラフラ席を立って歩き始めてしまう子だったんです。
岡山:
そうだったのですか。
お母さま:
はい。担任の先生には「みつひろ君以外にも2人、同じような子がいますから心配しないで大丈夫です」と言われました(笑)でも、私はやっぱりショックで。
3年生からすごく面倒見のいい先生方に恵まれ、そうした立ち歩きはなくなりました。
でも、とにかく納得しないとやらないタイプなんです。納得できずにやりたくないと感じると、フラフラ席を立ってしまっていたんだと思います。
みつひろは「岡山先生はすごく話しやすい」とも言ってました。みつひろが少しでも頑張ろうと思えるようにうまくコミュニケーションをとって頂いていたんだなと感じています。
「英語、わかるようになってきた。」本人の中で芽生え始めた『成長実感』と『留学への覚悟』
岡山:
みつひろ君の様子が変わってきたと感じたのはいつ頃でしたか?
お父さま:
一度、本人としっかり話をしました。
「アメリカ留学、向こうでの生活費、留学のために英語力を伸ばすための費用。決して安くない。それに色々な人がみつひろの留学を成功させるために一生懸命にやってくれている。おまえはどうするんだ?『やる』と決めたなら、ちゃんとやれ」
そうした話を本人にしっかり伝えました。
岡山:
お父さまのメッセージは大きかったと思います。
お父さま:
私は自分の親に、「自分の子供が『やりたい』と思ったことはやらせてあげられる親になれ」と、育てられてきました。
だから彼がやりたいと思うことを叶えるためなら、私はそのためならいくらでも働くしお金は出す、と。
高校生にもなると、親がやれることはお金を出すことぐらいなんですよね。
最後は結局、本人次第。本人が自分で決めて、自分で乗り切っていくしかない。そうした思いがあるので、しっかりと本人にも伝えました。
お母さま:
春ぐらいになると、学校の友達からも「留学行くんだよね」と声をかけられることが増えたみたいでした。そうなると、もう後に引けないですよね。
それぐらいの時期になるとみつひろ自身も「英語わかるようになってきた」と言ってました。手応えを掴み始めたのか意識もだいぶ変わったように思います。
岡山:
その他、みつひろ君の様子やお母さまとの関係性で何か変化はありましたか?
お母さま:
これは先生とのレッスンが始まってから割とすぐでしたが、まず学校の遅刻が減りました。
散らかっていた机の上も、週に1回ぐらいはちゃんと片付けるようになりました。英検直前などは特に、机に向かっている様子も見られました。
本人の英語力が段々伸び始めた頃から言い争いもかなり減り、小言を言うこともなくなりました。私も精神的にだいぶ楽になって、「みつひろと先生を信じよう」と考え方も前向きになっていきました。
岡山:
レッスン中のみつひろ君の様子も、この頃からだいぶ変わってきました。
例えばライティングでも、「もっとこう書いた方が点数高くなるよね?」と学んだ文法知識をすぐにライティングに応用してくれたり、積極的な姿勢が見えてきました。
みつひろ君は学んだ知識を実践に活かす姿勢と能力が非常に高かったです。「さっき学んだばかりのことをもうこんなに使いこなせるの!?」と時に私も驚くほどでした。
この時期には、英検準2級に合格できる力は十分身についてきているなと私も感じるようになりました。
英検準2級CBTはギリギリ不合格。「一番難しかった」と手応えが薄かった次の受験で見事合格。
岡山:
順調に英語力は伸びていた中、一番手応えがあった英検準2級CBTでギリギリ不合格だったんですよね…。
本人も「落ちてたわぁ」と結構ショックを受けてました。
お母さま:
私も本人から「できたと思う」と聞いていたので不合格と知って残念でした。
でも、「もうやれるだけのことをやるしかないんだから」とみつひろに伝えて、最後の英検準2級受験に送り出しました。
ただ本人は「一番難しかった」と言っていたので…
岡山:
はい、私にも「一番手応えない」と言っていたので心配だったのですが…
ただその試験で見事みつひろ君は当初の目標だった英検準2級に合格できました!
本人の様子はどうでしたか?
お母さま:
反応はそこまで大きくなかったのですが、その後にんまりしながら鼻歌歌ってました。嬉しそうでしたよ(笑)
お父さま:
親なのでそこは表情から全部わかりますよね(笑)嬉しかったんだと思いますよ。
岡山:
当初の英検準2級正答率やライティングの出来から考えると、この合格は決して簡単ではなかったと思います。
でも「留学」というきっかけから、みつひろ君はしっかりと自身の英語力に向き合って、努力を継続してくれました。留学に向けても大切な成功体験になったと思います。
「人生は一度きり。自分で考え、自分で決めて、思い切り楽しんでほしい」ご両親の想いを受け取ってアメリカへ
岡山:
みつひろ君が渡米して2ヶ月ほどだと思いますか、連絡は取り合ったりしていますか?
お母さま:
留学エージェントの方にお互い「親離れ」「子離れ」するためにも極力連絡はしないように言われているので直接連絡はしていません。
ただ、ホストファミリーの方から様子などは送られてくるので、充実した留学生活を送っているのは伝わってきます。
ホストファミリーとの相性も心配していたのですが、男4人兄弟でみつひろの好きな猫までいるホストファミリーだったようで。とても安心しました。
岡山:
この前みつひろ君とzoomで話したのですが、すごい変化を感じました。
学校の授業も寝ることなく、宿題にもしっかり取り組んで、英語力も更に伸ばそうと自ら勉強しているようでした。
その他、ブラスバンドをやったり、サッカーをやったり、本当に充実している様子で雰囲気も明るく、目の輝きが日本にいた時と全然違ったのが印象的でした。
お父さまはみつひろ君とやりとりはありますか?
お父さま:
私はたまに事務的な連絡をするだけですね。
彼にはカード持たせているので「これは何に使ったの?」とか、本当にそういった会話しかしてないです。
自立してもらうためにアメリカに送り出して、親としてやれることはやりました。あとはもう本人次第。細かいことはいちいち聞きません。
岡山:
お父さまのお話の中で、「自立」という教育方針が非常に強く感じられます。
そうしたことを踏まえ、みつひろ君の将来に向けて何か期待していることなどあれば教えていただけますか。
お父さま:
人生は一度きり。自分で考え、自分で決めて、思う存分楽しんでほしい。ただ、それだけです。
これからの時代、日本の今までの教育でよく見られてきた「みんなと一緒」「みんなそうしているから自分もそうする」といった態度ではいけないと考えています。
だからこそ、みつひろには自分の人生のことは自分で決めて、思いっきり楽しんでほしいと思います。今が一番楽しい時だと思いますから。
岡山:
お父さまの生き様から滲み出る言葉の重みを感じますね…!
お母さまは何かみつひろ君に期待することはありますか?
お母さま:
私は「なるようにしかならないでしょ」という考え方なので、とにかく毎日充実した留学生活を送ってくれればと思っています。
とりあえず1年、アメリカの高校で精一杯やってみて、その後のことはまたその時考えればいいと思っています。
岡山:
みつひろ君は、いい意味ですごくニュートラルな考え方を持っているんですよね。
高校生だと「大学に行くのが普通でしょ」とか「大学卒業後はとりあえず有名な企業に就職したい」といった発言をよく耳にします。でも、なぜそうしたいのかは本人たちもあまりわかっていないことが多いです。
でもみつひろ君は、いい意味で自由なんですよね。
「動物が好きだから動物保護系のNPOでボランティアとかもいいよなぁ」といったことを自然と口にできる。それはいい意味で将来の決めつけがない証拠だと感じてます。
今こうしてお父さまとお母さまのみつひろ君に対するお考えを聞いて、なぜみつひろ君がこうした柔軟な考えを持てるのか、わかった気がしました。
実は英語以外の相談も受けてました・・・
岡山:
みつひろ君が「インタビューに載せてもいい」と言っていたのでお話しして大丈夫だと思うのですが…
実はみつひろ君のモチベーションが上がらない理由の1つに、恋愛に悩みまくっていたというのもあるんです。特に留学にあたって交際している彼女と別れるべきか、一時期ひどく悩んでまして…。
お父さま:
ああ、知ってました。
岡山:
ご存知だったんですね!(笑)
お父さま:
はい、知ってましたよ(笑)
ただ私は、そこも全て本人次第だと考えていたので、知らないフリをしていましたが。
最後、どのようにケジメをつけるのかなぁとは思いながら見守ってました。向こうにも綺麗な人はたくさんいますからね(笑)
岡山:
確かにみつひろ君、「アメリカ人、めちゃくちゃ綺麗だわ」って言ってました(笑)
お母さまは…?
お母さま:
はいはい、知ってました!
岡山:
お母さまも知っていたんですね!(笑)
お母さま:
「向こうにも可愛い子はたーくさんいるんだから、綺麗さっぱり別れてきなさい!」って、私はみつひろに言いましたよ(笑)
岡山:
そんなド直球なアドバイスを…(笑)
お母さま:
本人は、「お母さんになにがわかるんだよ」ってすごい腹を立ててましたね(笑)
岡山:
なんだ、お二人ともご存知だったんですね(笑)
でもみつひろ君は、「留学」という機会をきっかけに準備期間も含めて本当に成長しましたよね。恋愛での別れも含め、本当に色々なことを乗り越えてくれたなって思います。最後は相当辛かったみたいですが、それでもその後はすごい清々しい男らしい顔つきになっていたのを覚えています。
アメリカで更に色々な経験するであろうみつひろ君のこれからの成長も楽しみです。
本日は色々とお話をお聞かせいただき誠にありがとうございました。お父さまとお母さまお二人の、みつひろ君に対する愛情深さをとても感じるインタビューでした。
お父さま&お母さま:
こちらこそ、ありがとうございました。
留学で「自立」という最高の教育を子どもに届けるために
留学を通して生徒が得られるもの。それは何なのでしょうか?
確かに英語圏の国に留学すれば英語力は伸びます。でもそれ以上に、「自立への機会」こそが留学の本当の価値なのかもしれないと、今回のインタビューを通して改めて気付かされました。
教育の最終ゴールは、子供の「自立」だと思います。
どんな親も、最終的には子供が自立し、幸せに生きてほしいと願っているはずです。
しかし時に、教育はこうした手段と目的がすり替わってしまうことがあります。
当初は「自立してほしい」と願い、良かれと思って子供に与えていた教育が、「自立」ではなく「依存」を作り出してしまう。私自身、教育者として、こうした状況を度々見てきました。
こうして生徒は「親や先生から言われたことをただやればいいんだ」「真面目にいい点数を取ればいいんだ」という発想に陥り、自分の頭で考え、自ら決めることをやめてしまいます。
もちろん勉学も大切ですし、成績が良ければ将来の選択肢が増えることも事実です。
しかしそうした生徒の態度が依存心から生まれているのか、自立に向かうためのプロセスなのか。一見微妙な違いですが、この差が将来の大きな違いを生み出すと私は思います。
教育の最終ゴールである「自立」のため、「海外留学」は非常に有益な手段なのだと思います。
もしあなたが、そんな海外留学をご検討であれば、ぜひ一度、無料カウンセリングにてお話をお伺いさせてください。
留学だけでなく、英語力を伸ばすための学習提案も可能です。
英語で広がる世界に大きく羽ばたいていく「自由」。その挑戦を通して得ることができる「自立」。
今、みつひろ君が手にしようとしているこの「自由」と「自立」を、より多くの生徒さんにも手にしてほしいなと感じます。
最後までお読みいただきありがとうございました!
↓みつひろ君本人のインタビューはこちら↓