英語は40歳からでも独学で間に合う?
40代から英語を独学したいけど、何から始めればいいの?
結論から述べますと、40代からでも独学で英語はできるようになりますし、話せるようになります!
ただし、40代から英語を独学する方は、特有のお悩みがあるのも事実です。
その一つが、「人によって英語レベルのバラつきが大きいこと」です。
例えば、ある方は文法を基礎レベルからやり直した方がいい場合もあります。一方で、ある人は文法は問題ないけどリスニングが苦手、といったふうに本当に多種多様なのです。
40歳から英語独学を始める場合、何よりもこうした「自分の今の英語力」を客観的に把握し、「自分に合った英語独学の方法」を選択していくことが大切です。
「なんとなく英会話でいいかな」「なんとなく売れてる英語教材買っておけばいいかな」では、残念ながら40歳からの英語独学は成功しません…
今日はそうしたお悩みを抱えている人のために、40代から英語独学を成功させるための秘訣を徹底解説したいと思います!
闇雲に英語の独学を始める前に、ぜひこの記事を最後まで読んで効果的な英語学習を進めていってください。
今回の「40歳からの英語独学を成功させるポイント」を読むメリット
- 40歳からでも英語がマスターできる科学的根拠がわかる!
- 40代からの英語独学の始めた方がステップ式で順を追ってわかる!
- 忙しい40代の社会人でも、英語独学を成功させる秘訣がわかる!
岡山 太|独学英語コーチ
- 20歳から独学で英検1級・TOEIC 900点・TOEFL iBT 100点を達成し英語が話せるように
- 累計生徒数千名の英語指導に関わる
- 小学生で英検準1級・中学生で英検1級合格、その他社会人からシニア世代まで指導実績多数
- 株式会社明光ネットワークジャパンにて、生徒数千名を輩出した英語スクールの事業責任者などを歴任
- 二児の父
英語は40代からでも、独学で話せるようになる
英語は小さい頃から始めないとできるようにならないんでしょ?
私も20歳で英語独学を始めた時、そんなふうに思ってました。
幼少期から英会話に通う。もしくは、幼少期から海外滞在歴がある帰国子女じゃないと英語はできるようにならない。
そんなふうに思ってました。
しかし、私が英語独学を始める際、多くの英語学習本を読み漁っていってわかったのは、「英語は何歳からでも遅くない」という事実でした。
例えば、多くの英語習得成功者を調査した以下の本では、臨海期を超えた後でも多くの人が外国語習得に成功した事例が研究結果としてしっかりと記載されています。
臨界期とは、その時期を超えると言語習得が著しく困難になるとされている年齢のことです。
子供はこの臨界期前なので言語習得が容易くできると考えられています。
しかし、多くの研究結果からわかるのは、こうした臨界期は絶対ではないということです。
何よりも「英語は小さい頃からやらないとできるようにならない」「40代になってからだと遅い」という思い込みが、多くの人の英語習得を阻んでいると言えます。
私もそうした思い込みから始まりましたが、こうした研究結果を参考に英語学習を続け、20歳という臨界期を超えた年齢から独学で英検1級・TOEIC900点・TOEFL iBT 100点を達成し、英語が話せるようになりました。
年齢は関係ないのです。正しい英語学習を継続さえできれば、誰でも英語はできるようになります。
40代からでも、独学で英語はできるようになるのです。
事実、散々英語学習に失敗してきたシニア世代の方も、今や着実に英語力を伸ばし英検2級レベルにまで到達し、徐々に英語が話せるようになっています。
では、どのように英語独学を進めていけば40代からでも英語がマスターできるのか?
それを今からお話していきます。
40歳から英語の独学を始める5つのステップ
ここから5つのステップに分けて、40代から英語独学を成功させる秘訣をお話ししていきます!
英語を独学したいと思う「動機」を明確にする
何より初めにやるべきは、40代から英語を独学する「動機」を明確にしましょう。
40歳から英語を独学したいと考えているあなたには、何かしらの理由があるはずです。その理由を、まずは明確にします。
40代から英語を独学でマスターしたいと思う理由(例)
- 昔から英語が話せることに憧れがあるもののずっと失敗してきたから今度こそは成功させたい
- 英語力を伸ばし、資格試験を取得してキャリアアップしたい
- 海外旅行に行った時に、自由に英語を話して現地の人と仲良くなりたい
- 洋書や洋画を、翻訳や和訳に頼らずに、英語のまま楽しめるようになりたい
こうした理由が、あなたが40歳から英語独学を始める「目的」となります。
まずは手帳かノートを取り出し、あなたが英語を独学したい理由を書き出してみましょう。
どんな理由でも構いません。
「どうしても叶えたい!」「あの時悔しい思いをしたから!」と、あなた自身の感情が動く理由が強い動機になり得ます。
まずはあなたが英語を独学したい理由を洗い出してみましょう。
まずはあなたが40代から英語を独学したいと思う理由(動機)を洗い出してみよう!
今の「英語レベル」と「次なる目標」を客観的に把握する
動機が明確になったら、次はあなた自身の今の現在地を把握しましょう。
現状の英語レベルを客観的に把握するのです。
そこでオススメなのが「英検」です。
なぜなら「英検」は級別に難易度が異なるからです。
級 | 目安レベル | 目安TOEIC点数 | こんな40代の方にオススメ! |
---|---|---|---|
5級 | 中学初級程度 | 300点以下 | 中学生の頃から、英語は見るのも嫌で全く勉強してこなかった人 |
4級 | 中学中級程度 | 300点以下 | 中学生の頃から、英語は見るのも嫌で全く勉強してこなかった人 |
3級 | 中学卒業程度 | 300点以下 | 中学の基礎的な文法はある程度覚えている人 |
準2級 | 高校中級程度 | 300~400点 | 学校の定期試験はそれなりに勉強したけど大学受験では英語の勉強をしなかった人 |
2級 | 高校卒業程度 | 400~600点 | 大学受験で英語をある程度勉強した人 |
準1級 | 大学中級程度 | 600~800点 | 大学受験時代、英語が得意だった人 |
1級 | 大学上級程度 | 800〜900点 | 学生時代に英検準1級に合格し、その後も英語の勉強を続けている人 |
級別に難易度が異なる英検を活用することで、あなたの今の英語レベルが客観的に把握することができます。
一度、書店で過去問を手に取るか、こちらから英検の過去問が閲覧できるので上のレベル表を参考に問題を解いてみましょう。
大体、正答率が6割ぐらいの級から始めるのがベストです。
私も英検ベースで独学を進め、英検1級を達成し、英語が話せるようになりました。英検は大人の学び直しでもとても活用しやすいです!
さて、英検を用いると現状レベルだけでなく、目標も明確になります。
例えば、もし今のあなたの英語レベルが準2級であれば、次は2級を目標に学習を進めていけばいいのです。
40代から英語独学を始める時、一番陥りやすいのが「迷子」です。
なんとなく英語を独学しているものの、今自分がどこにいるのかわからなくなってしまう。自分がどこに向かっているのかわからなくなる。
そして、「本当にこれでいいのかな…」と不安になり、挫折してしまうわけです。
こうした英語独学で起こりがちな「迷子」を回避するためにも、明確な目標を指針として持ちましょう。
そのために使えるのが「英検」なわけです。
英検の級を順々に受かっていくことを目標することで、迷わず着実に独学で英語力を伸ばしていくことができます。
「英検」の過去問を解いて現状レベルを明確にし、一つ上の級を「次なる目標」として設定する
1日の中の隙間時間を可視化する
40歳から英語独学をしたいと思う動機を明確にし、そして「英検」を用いて今のあなたの現在地点と次なる目標を明確にしました。
次は、1日の中でいつ英語の勉強をするのかを明確にしていきましょう。
40代から英語の独学を始めようという方は、日々の生活が忙しい方も多いと思います。
毎日の仕事、家事、育児。決して暇ではない中で英語の独学を進めていく必要があります。
そんな時に有効なのが「隙間時間」の活用です。
なのでまずは、1日の中で「耳」と「口」が暇している隙間時間を以下のように洗い出してみましょう。
40代の方が英語の独学で活用できる隙間時間
- 朝、身支度をしている間の時間
- 朝食を食べている間の時間
- お手洗い休憩の時間
- 自宅から最寄り駅まで歩いている間の時間
- 出勤途中の電車の時間
- 駅から会社まで歩いている間の時間
- ランチ中の時間
- 帰宅中の電車の中および徒歩時間
- 入浴中の時間
- 夕食を食べている間の時間
- 寝る前、ベッドの上でゴロゴロする時間
上記のように隙間時間は意外にたくさんあります。
こうした時間は英語の学習時間に充てることができるのです。
1日の中で「耳」と「口」が暇している隙間時間を洗い出してみよう!
まずは1日15分、シャドーイングから始めてみる
さて、隙間時間を洗い出したら実際に英語の学習を始めていきます。
40代の方の最初の独学学習法としてオススメなのが「シャドーイング」です。
シャドーイングとは英語音声を聴きながら、まるで影(シャドー)のように少し遅れてついていきながら発音をしていく学習法です。
シャドーイングの具体的なやり方は、以下の記事にまとめてありますので、ぜひ参考にしてみてください!実演動画も付いています。
シャドーイングは通訳学校でも採用されている、「発音」「リスニング」「スピーキング」「リーディング」を同時に伸ばしてくれる非常に効果の高い独学法です。
まずは英検のリスニング音声を用いて、1日15分、このシャドーイングに取り組んでみましょう。
シャドーイングは「耳」と「口」が暇していたらいつでもどこでもできます。
先ほど洗い出した隙間時間のうち、シャドーイングができそうな時間をピックアップしてみましょう。
シャドーイングに取り組める隙間時間の活用例
- 自宅から最寄り駅に歩いて移動している間の時間
- 電車移動の時間(口パクでシャドーイング)
- 車の運転中の時間
こうした隙間時間にシャドーイングに取り組むことができます。
この時、「毎日1時間、勉強しよう!」といきなり欲張らないのがポイント。
まずは1日たった15分のシャドーイングで構いません。
1日15分が1週間続いたら、次は1日30分に伸ばしてみる。
このようにして段階的に学習時間を増やしていきましょう。
「ほんの少しでもいいので毎日英語に触れること」を最初の目標とします。
毎日触れる習慣がついたら、その時間を増やしていけばいいのです。
学習初期に頑張りすぎるのは挫折の原因になるのでのんびり焦らずいきましょう。
無理のないペースで、まずは1日15分からシャドーイングを始めてみよう!
慣れてきたら、徐々に英語11技能バランスを意識して学習を増やしてみる
シャドーイングに慣れてきたら、徐々にその他の隙間時間も活用して英語の独学時間を増やしていってみましょう。
その時に活用できるのが英語11技能図です。
英語11技能図は著名な応用言語学者であるPaul Nationの学習理論*1や、成功した多くの英語学習者が行っていた学習法の研究*2、および科学的な英語習得法*3を参考にしながら、私自身の独学および多くの英語指導経験から考案した英語学習理論です。
*1 Nation, P. (2007). The four strands. Innovation in Language Learning and Teaching, 1(1), 2-13
*2 「より良い外国語学習法を求めて」竹内理【著】
*3 「英語学習論, スピーキングと総合力」青谷正妥【著】
この英語11技能のバランスを保ちながら独学を進めることで効果的に英語力を伸ばしていくことができます。
では、この英語11技能図をどのように活用していくのか。
例えば、シャドーイングは精密に英語を聞き取る学習なので「精聴」に当たります。
シャドーイングに慣れてきたら、「多聴」 の学習も導入してみましょう。
例えば、毎朝身支度する時間や朝食を食べる時間など、手や口は動かせないけど「耳」が暇をしている時間があると思います。
その時間に、Podcastで英語ラジオを聞き流ししましょう。
こうした英語の聞き流しは「多聴」という学習にあたります。
細かく音を聞き取るシャドーイングといった「精聴」と、全体を大まかに理解しるために聞き流す「多聴」の両方を取り入れることでリスニング力を伸ばしていくことができます。
最初の多聴としてオススメなのは、こちらのPodcastです。
その他、Podcastには多くの多聴題材があるので、自分のレベルに合ったものを見つけてみてください!私も毎日、Podcastを聴いてます!
シャドーイングと多聴に慣れてきたら、徐々に他の学習も増やしていきます。
例えば、帰りの電車では単語を覚えたり、家への帰り道は瞬間英作文の練習をしたり、お風呂に入りながら今日あったことを独り言で英語で話したり、寝る前にゴロゴロしながら文法書に目を通したり…。
このように隙間時間を活用していくことで徐々に英語11技能全体のバランスを整えながら学習を進めていくことができます。
この時も決して欲張らずに、少しずつ学習時間を増やしていくことがポイントです。
このようにして英語11技能図を活用し、バランスの良い英語独学を続けることで、効率的に英語力を伸ばしていくことができます。
英語11技能バランスを意識しながら、無理のないペースで学習時間を増やしてみよう!
定期的に英検を受験してモチベーションを維持する
数ヶ月に1回、英検の過去問を通しで解いてみましょう。
自分の英語力がどれくらい伸びているかを把握するためです。
ただし、こうやって英検を活用するのはあくまで「健康診断」のようなもの。
結果に一喜一憂するのではなく、自身の英語独学が問題なく行えているかを冷静に分析するのが何より大切です。
英検は、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの英語4技能を評価できる試験です。
英検結果からそうした技能バランスの偏りもわかりますし、自身の英語独学の穴が見えてくるはずです。
英検の結果からあなた自身の英語独学を修正していきましょう。
過去問を解いてみて、もし全体の正答率が8割近くに達するなら、ぜひ英検本番にも挑戦してみましょう。
英検合格は、やっぱり今までの努力の成果が出て、嬉しいものです。自信にもつながります。
英語を独学していきながら一つひとつ英検級を合格していくことで、40歳からでもしっかり英語を伸ばしていくことができますよ。
英語11技能バランスを意識して正しい英語学習法を継続すれば、独学で英検1級+英語ペラペラレベルまで登ることも可能です!
定期的に英検を受験し、自分の英語独学に問題がないかを客観的に分析しよう!
40歳からでも独学で英語は話せるようになる。
今日は「40代からの英語独学の始め方」を解説してきました。
英語の独学を始める上で、遅すぎるということはありません。何歳からでも英語はできるようになります。
ただし、正しい学習法をコツコツと継続していく必要があります。
だからこそ、今日お伝えした内容をしっかり実践していただき、正しい方法を無理のないペースで進めてもらえると嬉しいです。
英語独学で何より大切なのは、あなた自身の英語独学リテラシーを高めることです。
さもないと、「なんとなく英会話かな」とか「なんとなくこの教材が売れてるから」といった理由で目の前の英語サービスに飛びつくことになります。
これを続けていては、英語は独学でできるようにはなりません。
何よりもあなた自身が自立した姿勢を持って、リテラシーを高め、あなたに合った英語教材を選定しながら独学を進めていく必要があります。
自分に合った英語独学法が知りたい方は、無料オンラインカウンセリングでアドバイスすることもできますので、お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!